[第一回] フィールドの科学

私たちの、ひいては、全ての存在に必要不可欠な「フィールド」。
フィールドとは、概念的なものでも、想像上のものでもなく、実在し、確実に私たち一人ひとりや、宇宙の在り方すらにも影響を絶えず与え続けています。
まさに私たちは、フィールドの下に生きているといっても過言ではありません。
本日はそんなフィールドの秘密に、科学のメスで迫ります。
目次
- ○ フィールドの定義
- ○ フィールドの役割
- ○ フィールドの性質
- ○ フィールドと宇宙創生
- ○ 最後に
フィールドの定義

「フィールド/ Field」という言葉を聞いてまずイメージするのは、ただっ広い草原でしょうか?🌱
英語圏だと、「Football Field/ サッカーグラウンド」や、「Field Work/ 実地活動」、「Field/ 畑」でしょうか?⚽️🚶🥕
何に使うにせよ、広い「場」という共通のイメージがあると思います。
では、ここで言うフィールドとは、何の場の話をしているのか?
この定義をしっかりしておかないと、サッカーの話をしているのか、農業の話をしているのか、意識の科学の話をしているのか、判らなくなってしまいます。
ここでは、「1)量子的な性質を持った個体の2)集まりで形成された場」と定義します。
まず「量子的な性質を持った個体とは?」です。
量子とは、この世界で認められている物質の最小単位、素粒子に適用される、とっても微細な世界でのみ持つことを許された、「特定の状態が決まっていない」、そして、「全ての可能な状態を同時に有する」特殊で極めて曖昧な「在り方」です。
この逆の言葉が「古典的」、または「決定的」といった、あるかないか、白黒ハッキリな在り方です。
例えるならば、「はい」と「いいえ」を曖昧に答える日本人の在り方と、「はい」と「いいえ」をハッキリ切り分ける欧米人的な在り方でしょうか。
ですが近年、その微細でミクロな世界でしかありえなかった量子的な挙動が、目に見えるスケールで、マクロな世界でも起こりうることが確認され始めています。
つまり、量子的な性質を持った個体とは、スケールを問わず、量子的な性質を発現できる存在ということです。
現在の科学で確認できているスケール:
* 素粒子スケール
* 原子スケール(原子の共振反応)
* 分子スケール(タンパク質)
* 細胞(脳神経細胞)
経験的に確認できたスケール:
* 意識を持つ個体
そして、その量子的性質をもった個体が集まると、量子の「フィールド(場)」ができます。
この記事でフィールドというと、この量子場(Quantum Field)のことを指しています。
フィールドの役割

さて、この宇宙にとって、フィールドの役割とは何なのかについて理解を深めていきましょう。 すると、自ずと「なぜ私たち生命体にとって、なくてはならないものなのか?」が明確になります。
私たちの宇宙には目に見える古典的な物理次元と、目に見えない背景、量子的な次元が存在します。
この量子的な次元は鏡のような次元で、私たちの意識のベクトル(向き)を映し出す場です。
意識のベクトルとは、例えば会社で例えると、会社理念、ビジョン、ミッションのような、在り方の指針になる情報です。
この意識のベクトルに沿って、物質次元に現れる物質の状態の「在り方」が決まります。
このような性質を持つことから、量子場は「情報フィールド」や「意識フィールド」とも呼ばれます。
様々な名称があっても、いずれも意味することは同じ、量子場です。
つまり、量子場とは、私たちの意識と物質世界をつなぐ架け橋のような次元で、量子場があるからこそ、私たちの意識が物質世界に干渉できるようになるのです。
初めてこの性質を科学的に検証したのが、(僕の中では)有名なプリンストン大学のPEARラボで行われたサイキック実験です。
この実験では、量子場(量子スケールの個体の集合)ではないですが、一つの量子スケールの素粒子、電子を使った実験で、見事に意識的干渉を観測することができました。
この内容を知りたい方は、こちらのブログの「意識が観測者
」 というチャプターをお読みください。
フィールドの性質

フィールドの最も驚くべき性質の一つは、「エントロピーを巻き戻す」ことです。
エントロピーはシンプルに言うと、集まったエネルギーの分散度といえばいいでしょうか。
物質次元では普通、エントロピーは低い状態から高い状態へ推移します。 つまり、秩序(エントロピー低い)から、混沌/カオス(エントロピーが高い)へということです。 これは、外力がない限り、不可逆的です。
例えば、冷えた長い金属の棒をイメージしてください。
その棒の右端を温めたとしましょう。そうすると、右が暖かく、左は冷たいままです。
これはエントロピーが低い状態です。
ですが、しばらくすると、温まった右端から徐々に左側へと温度が伝達していき、最終的には棒全体の温度が同じぐらいになります。
この棒に何もせずに放ったらかしにします。 すると、その棒の温度はまた右に集中して左は冷たくなるでしょうか?
時間を遡らないかぎり、ならないですよね!
エントロピーは不可逆なのです。 自然界では、エネルギーは分散して平均化するのです。
ここで疑問が生まれるのです。
もしエントロピーが一方向にしか進まないのであれば、この宇宙はいつかは散り散り、バラバラになり、全ての原子も、素粒子も、エネルギーも平均化し、大きな宇宙スムージーになってしまうはずです。
では、そもそも宇宙はどのようにして形成されたのか?
フィールドと宇宙創生

現代科学では、宇宙の始まりは、ビッグバンです。💥
これが本当かどうかはあまり重要ではなく、どちらにせよ、時空間に物質が現れる以上、始まりと終わりがあります。なので、何かがキッカケで、この宇宙が始まりました。
さて、ビッグバンが起こり、最も基本的な元素、水素とヘリウムが宇宙全体を包みました。
さて、ここからがポイントです。
片方を温めた金属棒が最終的には棒全体が同じ温度に平均化する様に、エントロピーが一方向だと、この元素は「宇宙全体に平均的に分布されるはず」です。
ですが、宇宙には「濃淡」があり、その濃淡度合いすらも、場所によって違うのです。
これは、プランク (Planck)という人工衛星によって、実際に物理的にも観測され、ています。
このチャプターの画像は宇宙背景放射(The cosmic microwave background (CMB, CMBR))の観測データで、それを見ると一目で、濃淡があり、その濃淡は場所によって濃淡具合が違うことがわかります。
この濃淡のおかげで、濃い部分は新たに重い原子を形成し、惑星や恒星ができるのです。
そして、太陽系の様に、太陽のような恒星ができ、その周りに惑星が回る、このようなシステムも、宇宙全体に同じ様にあるわけではなく、特定の場所に存在するのです。
植物や昆虫、動物や人の形成はどうでしょうか?
エントロピーが一方向に進むという前提で、この宇宙を眺めると、この宇宙に形ある生命ができること自体、そもそもおかしな話なのです。
なので、確実にエントロピーが逆方向に進む次元がこの宇宙にあります。
それが、量子の世界なのです。
量子的次元は、エネルギーの状態が混沌から秩序へ向かいます。 つまり、量子エネルギーのパターン、「情報」が形成されるのです。
この量子次元に映し出された「情報」、つまり「在り方」を基に、物質次元のエネルギーが特定の状態へ整列します。
こうして、すべてのものは形を持つことを許されたのです。
最後に
今回はまずフィールドのことについて話していきました。
さて、イシキのユウキは「生きる科学ラボ」というポッドキャストを毎週金曜日夜6時に配信しています。🎙️
その「生きる科学ラボ」は、おかげさまで収録100回という大きな節目を迎えました。
今回のブログ記事のメインテーマでもあり、今までの収録で何度も出てきたであろう、意識オタクの2人が一貫して探求し、大切にしてきた概念...
それが、”フィールド" です。
そのフィールドを頭で学んで、心で体感して、体に落とし込んで、フィールドと共に生きることができるようになるぐるら、より深く理解するイベントを11月、12月、1月と開催します!
フィールドを知りたい、フィールドを感じたい、フィールドと生きたい、ただイシキオタクの2人会いたい!どんな理由でも構いません。ご興味のある方ぜひ!💓
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次回の第二回は、このフィールドが生命にどのように影響し、そして、そのフィールドをどう観察することができるのかについて、お話ししていきます!